SNSの中の“完璧”に疲れたら


誰かのSNSを見たあと、なんだか心がざわつくことはありませんか?
「なんでこんなに元気なんだろう」「この人、本当に毎日楽しそうだなあ」
そんなふうに感じたあとで、自分の暮らしが急につまらなく思えてしまったり。
特に、がんばり屋でまじめな人ほど、SNS上の“完璧な誰か”に敏感に反応してしまうようです。
本当は、自分なりに十分頑張っているはずなのに、SNSに映る誰かの成果や笑顔を見たとたん、「私はまだまだだ」「これじゃ足りない」と、心の中に厳しい声が聞こえてくる。
気づけば「ちゃんとしなきゃ」「もっとできるはず」と、自分を追い立ててしまっている。
そんなふうに、SNSが“完璧主義”のスイッチを入れてしまうこと、実は少なくありません。
誰もが自分の「良い部分」を切り取って投稿するのがSNSです。
もちろんそれが悪いわけではないけれど、私たちの目に入るのは“完成された瞬間”ばかり。
プロセスも、疲れた顔も、迷っている時間も、見えにくい。
だから比べてしまうのは、ある意味では自然な反応です。
ただ、その比較の中で自分を責めすぎてしまうなら、一度距離を置いてもいいのだと思います。
SNSを閉じて、深呼吸して、「これが私のペース」と心に言ってみる。
ほんの少し、自分のリズムを取り戻せるかもしれません。
それでも、どうしても「まだ足りない」と感じてしまうときは、ひとりで抱えず、声を出してみてください。
完璧であろうとする気持ちと、どう付き合っていけばいいか。
もし同じような気持ちを抱えているなら、カウンセリングで一緒に整理してみませんか。
一緒にことばにすることで、完璧さに縛られた心は少しずつやわらかくなっていきます。