猫は、うれしかったことしか覚えていない

猫は、うれしかったことしか覚えていない

こんにちは。カウンセラーの坂上です。

突然ですが、あなたはイヌ派ですか?それともネコ派?

私は最近、SNSで『猫は、うれしいことしか覚えていない』(幻冬社文庫,石黒由紀子・文,ミロコマチコ・絵)という本を知りました。

猫にまつわるエッセイなのですが、表題にもなっている「猫は、うれしいことしか覚えていない」は、著者の飼い猫コウハイの、体調が悪くなった時のエピソードです。

しばらく様子を見ても回復しなかったコウハイは、結局、手術を受けることになり、昔飲み込んだ梅干しの種が腸管に詰まったことが原因だったとわかります。
その時に獣医師は著者にこう伝えます。

「誤飲した子は、必ずと言っていいほど、またしますから、十分に気をつけてください」
「猫には、楽しい記憶だけが残ります。コウハイちゃんには、梅干しの種(と認識しているかどうかは別として)を転がして遊んでおもしろかったな、という記憶だけが残り、苦しくなって手術して、入院までして大変だったということは、そのうち忘れます。だから梅干しの種を見つけたら、”あ、あのおもしろいやつだ”となって、同じことになりかねません。猫とはそういう動物なんですよ」

もちろん猫にも個性がありますし、トラウマを抱えているような保護猫もいるかもしれませんが、一般的に猫はそういう動物なのでしょう。

そして著者は、こう締めくくっています。
「猫は、過ぎたことを引きずることなく、うれしかったことを積み上げて生きていくのです。」
これを読んで、私は「あぁ、いいなぁ」と思いました。

学習しない動物だとも言えますが、私達人間はイヤなことが続いたり、それがあまりにも辛いことだったりすると、それにとらわれてしまって、グルグルと出口のないマイナス思考に陥りがちです。
それがきっかけで、うつ状態やうつ病になる人も大勢います。

でも、猫のように、「過ぎたことを引きずることなく、うれしかったことを積み上げて生きていく」ことができたなら、どれだけ楽になれるでしょう。

ですから、私達もちょっとしんどいな、と感じた時には、猫になったつもりで、心の持ち方を切り替えるようにしてみてはどうでしょうか。

たとえば一日中好きな映画を見て過ごすとか、綺麗な景色を見に行くとか、ふと思いついた誰かに会いに行くとか…。
そんなふうに、猫っぽく気ままに過ごせたら、とても良い気分転換になると思います。
それは日頃頑張っている自分へのご褒美ですね。

どうぞ気ままで楽しいゴールデンウィークをお過ごしください。

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