心を満たす“受け取る力”

秋の夕焼け ―天橋立・宮津湾―

こんにちは。カウンセラーの野田です。

天橋立の宮津湾に沈む夕日を眺めていると、活気や賑わいのあった夏が嘘のように静まり返り、心温まるゆったりとした時間が過ぎていきます。秋の夕暮れの空は、季節の移ろいとともに、じんわりと心も落ち着かせてくれるものでもあります。

9月号では「自由に羽ばたくために ― 手放す勇気 ―」をテーマに書かせていただきました。手放すことで心に「余白」が生まれ、軽やかさを取り戻すことができます。
10月号では、その「余白」スペースに入ってくる“受け取る力”について、一緒に考えてみたいと思います。

手放して生まれた「余白」は、ただ空いたままではなく、新しいものを受け取るための大切なスペースになります。ただ、私たちは、普段、意識していないと、不要なものが入ってきてしまったり、又は何も入ってこないまま時が過ぎてしまいます。

そこで、“受け取る”ことを意識することで、恵まれている環境や、注がれている人の思いや優しさなどについて、あらためて、気がつくことができたりします。
では、どのような場面で、受け取ることを意識したらよいでしょうか。
例えば、
■自然から受け取る
朝日や夕暮れの光に包まれながら深呼吸をし、自然の恵みをそっと味わう。
■人から受け取る
誰かのふとした気遣いや温かな言葉を、素直にありがたく受け取ってみる。
■自分から受け取る
一日の終わりに「今日はよくやったね」と自分自身をねぎらい、小さな自分へのご褒美時間をつくる。

こうして“受け取る”ことを少し意識するだけで、自然と心が満たされていく感覚が広がっていきます。

秋の夕暮れは、「手放す」あとに、『受け取る』ことの大切さを静かに教えてくれる時間です。
ぜひ、この秋、“受け取る力”を意識しながら、心を豊かに過ごされてくださいね。

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