EMDR(トラウマ治療)研修

2025年8月8日から10日までの3日間、EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)のweekend2研修に参加してきました。今回のweekend2は、昨年受講したweekend1で学んだ基礎理論と基本的なプロトコルをさらに発展させ、より臨床的・実践的な技術を身につけることを目的とした内容でした。

研修は朝から夕方まで、実技と講義が交互に行われる密度の濃いスケジュール。特に印象的だったのは、複雑性PTSDや愛着トラウマなど、より複雑な背景をもつクライエントへのアプローチ方法について、具体的な事例を通して学べたことです。各プロセスの中でクライエントの状態をどのようにモニタリングし、安全な場を保ちながら治療を進めていくのか、非常に細やかな視点が求められることを改めて実感しました。

また、weekend2では「リソース開発と強化(RDI)」や、標準プロトコルを応用した複数のバリエーションも取り上げられました。実習ではペアになって互いにセラピスト役とクライエント役を交代しながら練習を重ね、理論だけでは掴みきれない感覚や流れを体験的に理解することができました。自分がクライエント役になったときには、内的な安全感の重要性を身をもって感じ、それが今後の臨床での関わりに直結する学びとなりました。

3日間を通して、EMDRが持つ「過去の記憶を安全に再処理し、今の生活に新しい意味づけを与える」という力を、あらためて深く感じました。研修で得た知識や技術は、今後のカウンセリングの場で一人ひとりのクライエントに合わせて丁寧に活かしていきたいと思います。

目次